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複数店舗の管理アプリはどう選ぶ?飲食店がExcel売上管理をやめる判断基準

「毎日の転記作業」が積み重なると

2店舗・3店舗になると、売上管理の手間は単純に倍・3倍になります。各店のスタッフからLINEで数字が送られてきて、それをExcelに転記して、集計して……。

この作業、1回あたりは15〜20分でも、毎日続けると月に5〜6時間が消えていきます。年間で60〜70時間、丸2日半以上です。しかもこの時間は、売上を1円も生みません。

問題は時間だけではありません。転記が挟まる限り、**オーナーが数字を見るのは常に「翌日以降」**になります。今日の落ち込みに今日気づけない構造そのものが、複数店舗経営の一番のボトルネックです。


Excelが限界に来ているサイン

すべてを今すぐアプリに移す必要はありません。次のうち2つ以上当てはまるなら、Excelの限界を超えていると考えていいでしょう。

逆に、1店舗のみでオーナー自身が毎日入力していて集計も月1回だけなら、Excelで十分です。ツールを増やすことが目的ではありません。


選択肢は3つある(POSレジ/日報アプリ/表計算)

「複数店舗の管理アプリ」と検索すると、性質のまったく違うものが並びます。まずこの3つを区別するのが選定の第一歩です。

表計算(Excel/スプレッドシート)POSレジ・レジ連携型売上日報アプリ
初期費用ほぼ0レジ端末・周辺機器が必要ほぼ0
月額0〜数百円数千〜数万円/店舗0〜数千円
数字の入り方手入力レジから自動手入力(1日1回・1分)
商品別の分析手作業しだい◎ 得意× できない
複数店舗の横比較自分で作る○(上位プラン)◎ 標準機能
現金商売・屋台・イベント出店レジがないと不可
既存レジの入れ替え不要必要になることが多い不要
向いている規模1店舗商品分析まで踏み込む店2〜10店舗の日次管理

判断の分かれ目はシンプルです。

「レジを入れ替えるほどの投資はしたくないが、Excelの転記はもう限界」——複数店舗の小規模チェーンで一番多いのがこのゾーンで、ここを埋めるのが日報アプリです。


選ぶときに見るべき5つの基準

1. スタッフのスマホで完結するか

これが最重要です。入力のしやすさは、そのまま「入力してくれるかどうか」に直結します。PCを開かないと入力できないツールは、閉店後の現場では確実に続きません。

チェックすべきは、①アプリのインストールが要るか(ブラウザで済むか)、②ログインが毎回必要か、③入力完了までのタップ数、の3点です。

2. 修正がしやすいか

現場の数字は必ず間違います。「昨日の売上を打ち間違えた」「客数を組数と逆に入れた」は日常です。過去日にすぐ戻れて、上書き修正できるかを必ず確認してください。修正のたびに管理者へ連絡が必要な設計は、現場が黙って諦めます。

3. 25時制(深夜営業)に対応しているか

深夜1時の売上を「前日扱い」にできるかどうか。居酒屋・バー業態では、ここが噛み合わないと数字がまるごとずれます。日付の締めをカスタマイズできるかは、業態によっては決定的な条件です。詳しくは飲食店の「25時」問題で解説しています。

4. 店舗別・曜日別で並べて比べられるか

複数店舗を持つ意味は、店舗間の差から学べることにあります。A店とB店の客単価が300円違う理由、B店だけ火曜が弱い理由。これが標準機能で並ぶかどうかで、使い続ける価値が変わります。曜日で分解する具体的な見方は飲食店の曜日別売上分析にまとめました。

5. 数字が「見に行かなくても届く」か

ダッシュボードは、見に行かないと意味がありません。全店の入力が揃った時点でLINEに速報が飛ぶなど、プッシュ側の仕組みがあるかどうかで定着率が変わります。この設計の考え方は飲食店の売上をLINEで自動報告する仕組みで詳しく扱っています。


移行でつまずかない手順

いきなり全店・全機能で切り替えると、たいてい失敗します。

ステップ1:1店舗・1週間だけ並行運転する。 Excelも続けたまま、片方の店だけアプリに入力してもらいます。ここで入力が続かないなら、他の店に広げても同じです。

ステップ2:入力項目を最小に絞る。 最初は日付・売上・組数・客数の4つで十分です。項目を増やすほど入力は止まります。項目設計の考え方は飲食店の日報、続かない理由は「項目の設計ミス」にあるを参考にしてください。

ステップ3:過去データは「入れられる分だけ」。 前年比を見たいなら過去1年分が欲しくなりますが、全部入れようとすると移行そのものが止まります。まずは直近3ヶ月だけ入れて、残りは必要になってから。

ステップ4:Excelを閉じる日を決める。 並行運転を続けると二重入力になり、現場の負担は増えます。「来月1日からExcelはやめる」と日付を切るのが、いちばん確実な定着方法です。

よくある失敗パターンは複数店舗の売上管理でよくある失敗5つにまとめてあります。


まとめ

レジを入れ替えずに、複数店舗の売上日報をスマホから記録して1画面で比べたい場合は、飲食店向け売上ダッシュボード「レジあと」が該当します。フリープランは店舗数無制限・クレジットカード不要で試せます。


よくある質問

Q. POSレジを入れているのに、別で日報アプリが必要になるのはどんなときですか?

POSレジは1店舗内の商品別分析には強い一方、複数店舗を横断して「今日の全店の売上と客単価」を1画面で見るには上位プランや別途オプションが必要になることが多いです。また、レジを通らない売上(イベント出店、ケータリング、現金のみの屋台)がある業態では、レジのデータだけでは全体像になりません。店舗横断の日次把握だけが目的なら、日報アプリを足す方が安く済むケースがあります。

Q. Excelからの乗り換えで、過去データはどうすればいいですか?

前年同月比を使いたいなら過去1年分が理想ですが、移行時にすべて入れる必要はありません。まず直近3ヶ月だけ入力して運用を回し始め、前年比が必要になった時点で足すのが現実的です。過去分の一括取り込みが必要な場合は、CSVでの取り込みに対応しているか(または代行してもらえるか)を事前に確認しておくと安全です。

Q. スタッフに新しいアプリを覚えてもらえるか不安です。

入力項目を4つに絞り、1日1回・1分で終わる形にすれば、Excelより負担は軽くなります。ポイントは「アプリを覚えてもらう」ではなく「これまでLINEで送っていた数字を、送る先を変えるだけ」と伝えることです。実際に定着しない原因はアプリの難しさより、項目が多すぎることと、修正できない不便さにあります。

Q. 1店舗だけでも導入する意味はありますか?

集計が月1回で足りているなら、Excelのままで十分です。ただし「2店舗目を出す予定がある」場合は、1店舗のうちから記録の型を作っておくと、2店舗目を出した瞬間の混乱がなくなります。1年後に前年比を見られる状態にしておく価値もあります。

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